女性活躍推進コラム
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御社の採用活動・内定辞退の防止方法、間違っていませんか? ~学生が語る本音とは~

内定辞退をどうすれば防止できる?人材不足の売り手市場で、優秀な学生を確保するには?ゆとり世代の仕事の価値観が分からない?こんな悩みを企業の人事部の方からよく聞きます。座談会形式で学生と、就職活動について”本音トーク”を実施。ミスマッチを防ぐために企業がすべきこと、有効な企業説明の方法について、解説します。

2018.10.05sourire staff

内定式を終えて、一安心?

内定式が終わり、ほっと一息をついている人事部の方が多いのではないでしょうか。人材不足による超売り手市場の中でおこなわれる就職活動は、企業にとっての死活問題。採用活動の日程やあり方について、疑問が提示される中、政界や経済界は、今月から就職活動がどうあるべきか、議論をスタートします。プロセスも重要ですが、企業にとって、今の大学生の「仕事や働き方への価値観」の理解は、採用において不可欠です。

 

超不安社会

 

大学生・大学院生・専門学校生にあなたは今、将来について不安を感じていますか?」という質問をすると、78.24%もの人が「将来に不安がある」と答えています(マイナビ学生の窓口調べ 2017年11月)。弊社も大学の現場で話を聞いていると、「長時間労働、ブラック企業など、仕事についてマイナスなイメージがある」「会社に入ってからの生活が不安だ」など、仕事や働くことへのネガティブなイメージが先行している学生によく出会います。

これは、スマートフォンでいつでもどこでも情報に触れられるがゆえに、学生自身で事前に多くのことを調べて判断してしまうことも多いことがあります。実際に社会人に会って仕事や生活の実態について話を聴く前に、諦めや絶望を感じてしまっているのです。日本の一般的な大学生の生活では、自然と出会う大人は少なく、親、先生、バイト先の店長に留まるケースが多いです。その後、就職活動のOBOG訪問で出会う社会人は、ある種の利害関係を持っている大人であるため、プライベートの時間の過ごし方など、リアルな生活を知る機会は限られています。驚きなのが、実際に50%ほどの社会人が転職しているのに対して、大学生の80%ほどが「転職はしないもの」と思い込んでいます。

このような、社会人になった時の「リアルな働き方・プライベートの過ごし方」を知らない上で就職活動に臨むので、自分が社会人になった時に「どう生活するのか」を上手く想像することができないのです。リアルな情報が少ないと、自分の価値観や視点が広がることはなく、どんどん自分の判断が深まってしまう現象が起きるのです。

最近は特に、学生時の思い込みと現実のギャップが、開いていっているような印象を持ちます。
企業も学生も、「本音」にならなければ、ギャップは埋まらず、ミスコミュニケーションの状況が続くばかりです。実態を知り、本音を言い合う採用活動が重要になのです。

 

就職活動に対する”ゆとり世代”の本音

前回に引き続き、今回も、3人の学生と座談会形式で、働き方について、いわば“本音トーク”を実施。世間一般では、“エリート”ともいわれる高学歴の3人が明らかにした、就活で求めているものの本音とは?

早稲田大学修士1年 Iさん(22:男性)

慶応義塾大学4年 Nさん(22:女性)

中央大学3年 Sさん(21:女性)

 

就活で学生は「マイナス点」も含めて伝えてもらうことを求めている

 

ー前回は、働くことへのイメージや、仕事を選ぶ時のポイントについて聴きました。
最近は就職活動も、インターンや合同説明会など、様々な方法で会社を知ることができますが、学生側から見て就職活動では会社のどんな情報が欲しいと思いますか?

 

Iさん:僕が思うのは、会社の泥臭い、よくない部分も教えてほしいなと思う。OBOG訪問やイベントは、上っ面な部分しか教えてくれない。どの会社にいっても悪い点があるのは分かっているから、逆に見えないと違和感を感じてしまうし、勘違いやミスマッチの原因になる気がする

Nさん:共感!私も、特にポジティブな面の押し売りがすごかったと感じた。私は自分なりに調べて、いいなと思っている企業は、既にメリットもデメリットも整理をして知っていたので、ポジティブの面だけ伝えられて、ちょっと「おおっ」て感じはあった。悪いところを教えてくれたのは、10社中1社ぐらいでした。その会社は、リクルーター面談に来た若手の社員の方が、ちゃんとマイナス面も伝えると言って、ノルマについても教えてくれた。でもこれは、ネットにも既に出ていた情報だったので、逆にその正直さを好感に感じました。マイナス面も知ったうえで、その会社で働きたいかどうかって考える基準ができて良いと思います。マイナス面が妥協できるかどうかは、特に考えている学生ほどちゃんと基準を持って判断できると思う。例えば、ノルマがあっても、その分給料が上がるなら良いと思う人もいる。就職活動を適当に行っているわけではなく、ちゃんと覚悟を持って入りたいし、働き続けたいと思っている。内定を複数もらった場合、プラス面しか見えていない企業は、逆に不安。マイナス面も知ったうえで、「それでも尚働きたいと思うかどうか」の方が納得感があるし、その後も働き続けられると思う

Sさん:確かに、学生はお客様扱いされているなとは感じた。良いところばかりすごくアピールされて、入社してほしいことを前面に出されると、なんかあまり現状を本当に理解せずに入ってしまった場合、後から現実を知って辞めていく人が多いのかな、と思う。学生もしっかりと考えているので、ちゃんと本音を伝えて欲しいと思いました。

 

 

採用プロセスについて物申す! ~Nさんの経験談

 

ーNさんは、既に就職活動を終えていますが、就職活動のプロセスについて感じたことはありますか。

Nさん:実際に就職活動をしてみて、合同説明会は行かなくていいという印象を受けた。もちろん、興味がある会社があれば行ったら良いかなと思うけど…。自分にとっては興味がない企業もたくさんあって、荷物をもって、混雑している環境で…新宿駅のホームみたい。立ちっぱなしで疲れるし、集中してしっかり話を聞ける環境ではなくて、毎回疲れて帰っていました。

ーなるほど。となると、どういうことを知れるプロセスがいいですか?

Nさん:やっぱり個別の企業説明会にいって、社員の方から仕事の一日のスケジュールをじっくり聞くのが一番ためになった。日々の仕事に加えて、全体としての繁忙期や休みの時期とかも聞くことで、将来の自分の生活が想像できた。自分もこういうスケジュールだったら合いそうだな、とか考えやすかった。

ー個別面談などはどうでしたか?

Nさん:疑問を解消しようねというリクルーター面談ほど、怖いものはないと思う(笑)ざっくばらんにと言われるものの、その面談での印象や感触が良かったら人事に報告がいくことはわかっているから、こっちが本当に知りたい生活環境などの本音を聞けない。マイナスな面も言わないので、これが採用過程であることは学生も分かっているんです。そうすると、自分もよそ行きを顔するので、意味がないもっと本当にお互いに正直に話し合って向き合える、そんな環境が一番欲しい。それがお互いのミスマッチの解消にも絶対つながる

 

ミスマッチ失業率という落とし穴

企業による一括採用が主流の日本では、「内定」が目標となり、そこに向かって学生はがむしゃらにエントリーシート作成や面接対策を行います。それでも、今までは、「就職・内定」のために、必死に自己分析をし、OGOB訪問をし、落とされ、悩みながら入社にたどり着いてきました。そのため、就職活動というのが一つの「キャリアを考える機会」として位置づけられてきたのです。

しかし売り手市場になると、特に選ばなければどこかしらから内定がもらえ、入社ができます。売り手市場の学生を相手に、企業側も良いところばかりアピールすることにより、学生も「覚悟がなく」ても、なんとなく入社を決めることができてしまう。また自分に合わないと感じたら、辞めても他に採用してくれる企業があるので、あまり躊躇なく辞めることができるのです。最近ではLINEなどで「辞めます」と連絡が来たと語る人事部も少なくありません。この現象を「学生のせい」と捉えるのではなく、現在の世の中の傾向と、採用のあり方の実態を受け止めて、「社会人になっても自分のキャリアを真剣に考える事なく、就職先を乗り換えてしまう人が増えやすい社会構造」であることを理解する必要があります
目先の採用活動ではなく、採用前から「長期的に働き続ける」ことを前提に学生と向き合う必要があるのです。


内定辞退、就職ミスマッチの防止策

売り手市場だからこそ、とにかく人材獲得に必死な企業の気持ちもわかりますが、会社の良い部分も悪い部分も含めて語る採用活動を行う必要があります。採用過程で良いところしかみせないと、入社後、現実とのギャップを知り、不満や不安を感じた社員は、やめてしまい、せっかく採用にかけた時間とお金は無駄になってしまいます。また、採用の段階でキャリアを考える取り組みを行うことは、ミスマッチを防ぐことにも繋がります。入社後も、長期的・自律的なキャリア形成を新入社員時からおこなうほか、このような新しい世代についての考え方について、マネジメント層も理解するよう研修を行う必要あがあります。どの時代が良かった悪かったということではなく、社会が常に変化していて、その変化のスピードが早まっていることを理解し、その変化に合った対応をすることが求められているのです。

 

ワークもライフもリアルに見せることで、内定辞退防止につながる

企業で行うインターンシップシップの一つとして、会社の育児中の社員の家で、「仕事と子育ての両立のリアルを体験する」ワーク&ライフ・インターンを実施している企業もあります。
実際に社会人10年〜15年の先輩社員の働き方と、プライベートをリアルに学ぶことで、自分がこの会社で働き続ける覚悟ができます。

参加した学生からは、「今までここまで長期的に働くことを見せてくれた会社はなかった」「自分がこの会社では働くこと・生活をすることをリアルにイメージができた」など、納得感を持って入社を決められるからこそ、内定辞退率もとても低くなっています。ある企業のインターンシップでは、ワーク&ライフ・インターンに参加した6名中5名が入社をするという実績がありました。(理系男子学生3名、理系女子学生1名、文系女子学生1名)
たくさん調べてたくさん考えている現在の学生に対しては、いかに「リアルを見せていくか」が重要になっています。

 

スリールでは企業や大学、行政のプログラムとして、ライフキャリア事業(ワーク・ライフ・インターン)を提供しています。
長期的なキャリアを自律的に進める人材を育成します。

大学生と企業のマッチング、企業様のインターンシップの企画も実施しているので、是非ご相談ください。

 

 


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