イベントレポート

女性視点の人材育成&働きやすい職場づくり「最高の職場は私がつくる」 イベント報告

働く女性が増えてきたものの、「いつ産むか」「仕事と家庭の両立はどうしたらいいのか」といった悩みの声は尽きません。どうすれば自分らしいキャリアを築くことができるのか。理想の職場とは、どんな職場なのか。そんなモヤモヤを分析しつつ、どう進めばいいのかを考える参加型イベント「最高の職場は私がつくる」にて、スリール代表の堀江敦子と、立教大学経営学部教授の中原淳氏が対談しました。

2019.03.08sourire staff

「旦那の職場をみても、バリキャリの奥さんがいる男性は離婚率高い。私たちも今、揉め始めている。私も仕事で接待が多いので、深夜帰宅が多い。両立はどうすればいいのか?
「一緒にやりたいことをやるためには働き続けるということは大事。人生において一人分の稼ぎとされる2億円分、あなたが働いてくれるの?と。」
「女性が多い職場ほど改革が進んでいく一方で、男性が多い職場ほど、変わっていない。職場の二極化が進んでいる。」

上記の意見は、女性視点の人材育成、そして働きやすい職場づくりについて、渋谷で行われた参加型の対談イベントで出た、女性のリアルな悩みの一部です。どうすれば自分らしいキャリアを築くことができるのか。Business Insider Japan主催イベント「最高の職場は私がつくる」にて、スリール代表の堀江敦子と、立教大学経営学部教授の中原淳氏が対談しました。

 

最高の職場ができない「両立不安」の背景

弊社代表の堀江は、特に女性が直面する「両立不安=仕事と子育ての両立に直面をする前から不安を抱えること」についてプレゼンーションを行い、両立不安が生まれた社会背景を解説しました。バブル崩壊前の、一人分の収入で家族全員を支えられる給料や雇用や住まい(社宅)の保証があった昭和の時代から、現在への変遷を説明。家族の在り方や働き方、さらに親戚・近隣との関係性が大きく変わったにもかかわらず、女性の働き方に関する意識が「昭和の時代」から変化していないことを指摘しました。社会の変化に対して意識が追いついていないことによって、両立不安は当然生まれてしまという点に、多くの人が深く頷いていたのが印象的でした。そして、堀江は、すべての人が前向きにハッピーに働くには、職場の環境が重要であることを強調しました。

女性視点は誰も働きやすい職場づくりに不可欠

立教大学経営学部教授で、著書『女性の視点で見直す人材育成——だれもが働きやすい「最高の職場」をつくる』が話題の中原淳氏は、会社・組織における人材開発や組織開発がご専門です。中原氏は、トーマツイノベーション株式会社との共同研究で、女性の働き方を科学的に分析した7500人の大規模調査についてプレゼンテーションを行いました。調査では、女性は男性に比べて仕事を長く続けたいと考えているほか、やりがいを求めていることが示されました。また、ワーキングマザーが成果を出すには、「チームの理解・協力」と「明確な目標」が重要であると指摘しました。中原氏は、女性の働き方に取り組むことは、誰もが働きやすい職場を創ることに繋がると強調。日本の働く場において、マイノリティの中の最大のマジョリティである女性にとって、働きやすい環境を考えて組織改革を行うことは、育児のみならず介護の両立などが増加し、多様な働き方が当たり前となる日本において不可欠なのです。

プレゼンテーション終了後、Business Insider Japan統括編集長の浜田敬子氏の司会の元、中原淳氏と堀江の対談が実施。イベント参加者からの質疑応答とディスカッションもおこない、今の働く女性の本音や切実な悩みが共有されました。

活躍したい女性を組織は射止められているか

参加した女性からは、そもそも「女性活躍推進」という言葉に違和感を感じる、という意見が出ました。司会の浜田さんも「別に輝きたくない、ふつうに暮らしたいだけ」とコメント。女性活躍推進が政府の施策として打ち出されたことは決して悪いことではないが、確かに「女性管理職の比率」や「昇進意欲」などに力点を置いて語られることが多いのが現状です。そんな中、就業継続意欲について調査をおこなった中原氏によると、「できるだけ長く仕事を続けたい」と考えている男女の割合は、実は、男性が78.4%だったのに対し、女性は84.4%と、女性の方が仕事の継続に対して前向きな結果が出たと説明。ただ、「現在の会社で働きたい」と思っている女性は、全体の67.2%に激減している結果もありました。仕事をすること自体には前向きな一方で、現在の環境や職場ではそれが実現できない、と考えている人が多いとも解釈できます。

 

働く意欲と環境のギャップ

イベント参加者から、「パートナーが働く業界は育児休暇の前例はもちろん存在せず、仕事を続ける奥さんを持つ家庭は離婚するケースが多い。私も仕事で接待が多いので、深夜帰宅が多い。両立はどうすればいいのか?」という悩みが登壇者に投げかけられました。中原氏と堀江は共に、夫婦でしっかりとどういう将来を描いているのか、話し合う重要性を伝えていきました。また「激務で稼ぎ主が、体調を崩しかもしれない。キャリアアップのためにMBAを取得したいと思い、2年間、無収入になるかもしれない。一緒にやりたいことをやって、安心して暮らすためには、働き続けるということは必要な場合が多い」ということを、実際のケースを元に両者から伝えしていきました。更に夫や、夫の親などに働き続けることをネガティブ言われたらどうするかなどの質問には、堀江から「『人生において一人分の稼ぎとされる2億円分、その分息子さんに働かせたくないので働きますね』などと、親世代と給与や状況も変化していることも含めて伝えていき、巻き込んでいくことが必要」と語りました。

女性視点での組織改革はなぜ必要なのか

さらに、対談では、働きやすい職場とそうでない職場の二極化が進んでいることにも話題が及びました。司会の浜田氏は、変わらない職場と変われる職場がどんどん分かれていっていると指摘。中原氏も、女性視点での組織経営ができない企業は、これから育児・介護・病気など様々な事情を抱えていく人たちに対応できず、もたなくなると強調しました。多様状況に合った、フレキシブルな働き方が当たり前にならないと、今では「マイノリティ」といわれている人たちがあっという間に多数派になるのが、もう目に見えています。

「女性」や「子育て中の社員」の視点を大切にして働き続けられる環境を組織が提供することが、持続可能で働きやすい組織を創る第一関門なのです。女性活躍は、女性のみならず、優秀な人に働き続けてほしいと思う管理職、人事担当者などすべての人にとって大事な“施策”であり、経営戦略であるということを改めて感じた対談となりました。

またこの日は、浜田敬子氏の著書働く女子と罪悪感 「こうあるべき」から離れたら、もっと仕事は楽しくなる の発売日でもありました。是非悩める女性の皆さんに届いていただきたいです。


スリールでは、「子育てをしながらキャリアアップできる人材と組織の育成」とテーマに、女性の心理を徹底的に分析した講義や、擬似体験型ワークを取り入れた実践的な研修を提供しております。
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