企業インタビュー
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損害保険ジャパン日本興亜株式会社:アンコンシャスバイアスの払拭に取り組む中で、体験型セミナーの大きな効果を実感

2018年に創業130周年を迎えた損害保険ジャパン日本興亜株式会社様。長い歴史の中で女性活躍推進に早くから取り組み、ダイバーシティ推進を見据えたさまざまな制度を整える女性比率の高い企業です。今回は、育休復帰者に対する新しいセミナーの在り方を検討されていたことから、スリールで提供している「復職社員向け研修」にアレンジを加えた、育休復帰者と管理職との参加・体験型のセミナーをご提案。ダイバーシティ推進グループ主査 佐々田実様、ダイバーシティ推進グループ 山縣麻由様にセミナー実施による効果についてお話を伺いました。

2019.05.10sourire staff

育児中の女性社員と男性管理職が持つアンコンシャスバイアスの払拭は、歴史のある企業だからこそ取り組む必要がある

—御社では、長年、育休復帰者向けのセミナーに育休復帰者だけでなく管理職の方も参加されてきたそうですね。その意義と、スリールに期待された部分をお聞かせください。

(右)損害保険ジャパン日本興亜株式会社 ダイバーシティ推進グループ主査 佐々田実様(左)ダイバーシティ推進グループ 山縣麻由様

当社では、2003年に女性いきいき推進部という専門の部隊を作り、女性活躍に力を入れてきました。女性が多い職場ということもあり、育休復帰には上司の理解が必要だという観点から、管理職の方にもセミナーへの参加をいただいています。セミナーの実施や制度を充実させたことなどにより、当時と比べ、育休を取得して復帰し、時短を使って仕事をする方は大きく増加しました。

ただ一方で、育休復帰者に向けたセミナーでは、管理職や2人目3人目の育休復帰者は、何度も似たような内容の講義を受けることになり、マンネリ化している部分がありました。また、講義型のセミナーでは、話していることが参加者に響いているのか、きちんと伝わっているのかという部分が見えにくく、ダイバーシティ推進グループとしても新しいアプローチの必要性を感じていました。そんなときにスリールさんに知る機会があり、立場を入れ替えて行う体験型研修(他者理解ワークや状況理解ワーク)などが大変興味深いと感じ、ぜひ当社でもやってみたいということでご依頼させていただきました。

世間ではアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)について言われていますが、当社に関しても、創業130年を迎えた会社ということもあり、長年男性が引っ張ってきたという歴史があります。そのなかで、育児中の女性社員に対する男性管理職の意識や、女性社員自身の仕事に対する意識が変化しづらいということがありました。例えば、管理職側としては、「お子さんがいる方には責任が重い仕事をアサインするのを避ける」、女性社員側としては、「子供がいるからこれくらい仕事をセーブしなきゃいけない」といった具合です。ただし、配慮しすぎることは、育児中の女性の「責任のある仕事をさせてもらえない」というモチベーション低下につながることがあり、これらはコミュニケーション不足が要因の一つだと考えてきました。コミュニケーション不足解消という意味でも、スリールさんの「お互いの立場を知るという体験」は、役立つと考えたのです。

体験型セミナーは、育休復帰者と管理職それぞれが、これまでにない新たな“気づき”を得られる効果的な方法

—育休復帰者に向けた参加・体験型のセミナーは初めてとのことでしたが、いかがでしたか?

率直に良かったなと思う点は、今までやってきたこととセミナーの内容が根本的に違った点ですね。これまでは一方的に話をし、参加者はそれを聞くという一方通行だったので、参加者自身が積極的に考え、行動するというのはとても新鮮でした。参加者の顔つきもこれまでとまったく違っていて、講義型だと真面目な顔をしてじっと聞くという感じですが、体験型では、笑ったり、悩んだりと表情が豊かで。管理職の方からは「何度もセミナーに出ているけど、今回のセミナーはすごく良かった」「考えてもみなかったことが体験でわかった」とフィードバックをいただきいています。セミナーでの体験をしっかりと自分で受け止めていた方が多かったように感じます。

セミナーの内容としては、育休復帰者と管理職の両方に、しっかりとアプローチできるというのも大きな特徴だと感じました。ワークのひとつに、管理職の方が育児中の社員になりきり『こういうことが起こったらどう対処するか』という体験があったのですが、おそらくそんなに子育てに参加してきていない世代の管理職たちが、ああでもないこうでもないと一生懸命に考える姿が印象的でした。このときの気づきを今度のマネジメントに生かしてくれるのではないかと期待しています。

また、セミナーの終了後にも驚きがありましたね。セミナーのなかで体験する際のペアは、直属ではない上司と部下で構成したため、終了後に「直属の上司の方と話していってください」とアナウンスしたところ、実際に何組もの方が話し込んでいらっしゃいました。自分の意見を率直に伝えるのは難しいものです。コミュニケーション不足の払拭という観点でも、今回のセミナーの意義は大いにあったと思います。

—育休復帰者の方からは、どういった反応がありましたか?

育休復帰者の方からは、
「職場に復帰することだけでなく、今後自分がどのような人生を歩んでいくかを考える機会になり、大きな刺激を受けました」
「不安だけど頑張ってみようと思えました」
「自分自身の3年後の理想像を考えることで、目の前の不安ではなく、将来に対してポジティブに向き合うことができました」
「相手の立場に立ったロールプレイングを行ったことで、伝えること、伝わることの大切さを実感しました」
などの感想をいただいています。まだ、実施を行ったばかりで具体的な変化はこれからですが、復帰に対する不安が減り、希望を持って仕事に向き合ってもらえるのではと思っています。

さまざまな場面に潜むアンコンシャスバイアスを払拭し、自分らしい未来を自分自身で選択して欲しい

—今度の子育て世代の社員の方に、どのような希望を持っていますか?

会社として、女性活躍における制度の充実には積極的に取り組んできました。ただ、制度の使い方について、全員が同じように使わなくてはいけないものではなく、自分の目指す将来に向けて必要なものを選択するということでもよいと考えています。例えば、家族を大切にするならば時短で、キャリアを目指すならフルでなど。育休復帰を転機と捉え、用意された制度に縛られるのではなく、それぞれの目指す将来に応じて柔軟に考えることで、よりイキイキと活躍してもらえるのではと思っています。

—ダイバーシティ推進グループとして、スリールのセミナーで得たもの、また重要だと感じた部分について教えてください。

今回は、育休復帰者とその上司に向けたセミナーでしたが、こういったアンコンシャスバイアスの払拭に役立つセミナーは、ほかの局面でも同じように意味があると思います。思っていることがちゃんと伝わらないというのは、育休復帰者とその上司だけではないですから。そういった意味で、もっと広い範囲をみていかなくてはと考えています。

また、セミナー後のビフォーアフターについても、スリールさんのフィードバックを参考にしつつ、見直していかなくてはと思っています。今回のセミナーだけをみても、講義型のセミナーだと、どれだけ伝わり、浸透しているのかというのが見えてはいませんでした。今回のセミナーで参加者の方々に響いていると実感できたのは、スリールさんが実施してくださったセミナー後のアンケートによるものです。一人一人の意見や感想から、今回のセミナーで参加者の気づきがどういったものだったのかを知ることができたのも大きかったです。育休復帰者向けのセミナーは、なかなか成果が見えづらいということもありますが、「一体なんのために行い、どう行った成果を生み出したいのか」をこれまで以上に明確にしていく必要があると実感しました。

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